政変の夜
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政変の夜
その頂点に立つ男が、武市半平太という男だった。
幼きころ、土佐藩の身分制度のせいで親兄弟を失い、吉田東洋に育てられた青年は、頭脳胆力に秀で、土佐の若者のあこがれの存在となっていた。
その武市が結党した思想集団。
それが土佐勤王党の表向きの姿だった……
訓練用のピストルの音が高らかに響き渡り活気に満ちた勤王党本部。
武市は龍馬との再会を喜ぶと、龍馬を勤王党の筆頭として迎えると宣言する。
武市は、吉田東洋のものとで共に育った龍馬の力を誰よりも信頼し、その帰りを待っていたのだった。
しかし龍馬の表情は浮かない。
自分には武市のような高い志がないという後ろめたさ。
だがそれだけが理由ではなかった。
武市の背中にいまも残る大きな火傷跡……
それは幼き頃、家を焼かれた龍馬を武市が助け出した時に負ったものだった。
その傷を見るたび、過去のことを思い出してしまう自分に、自身が持てなかったのだ。
迷う龍馬に武市は必死に土佐の未来を語る。
二度と自分たちのような人間を作り出さないためにも、いま、闘う必要があると説く武市。
龍馬は東洋と武市の言葉を信じ土佐藩崩壊の計画に参加するのだった……。
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